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2019 年度 実績報告書

紅藻スサビノリ高水温耐性品種の生物学的特性発現の分子機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K07935
研究機関三重大学

研究代表者

柿沼 誠  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (60303757)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード紅藻 / スサビノリ / 環境応答 / トランスクリプトーム / 高水温耐性 / 高水温障害 / 選抜育種 / 養殖品種
研究実績の概要

スサビノリ高水温耐性品種の生物学的特性発現の分子機構を明らかにするために,昨年度までに高水温耐性品種と基準品種の網羅的トランスクリプトーム(RNA-Seq)解析を行った.さらに,RNA-Seq解析データを利用して高水温耐性品種と基準品種の間で転写産物の比較解析を行い,高水温耐性品種の高水温耐性形質と基準品種の高水温障害発症に関与する候補遺伝子(51コンティグ)を抽出した.本年度は,リアルタイムPCR(qPCR)解析により各候補遺伝子の発現特性を詳細に調べると共に,cDNAクローニング等による候補遺伝子の同定を行った.
qPCR解析により,高水温育苗の高水温耐性品種と基準品種で発現誘導される候補遺伝子(7コンティグ),高水温育苗の高水温耐性品種で発現誘導される候補遺伝子(10コンティグ),高水温育苗の高水温耐性品種と基準品種で発現抑制される候補遺伝子(3コンティグ),高水温育苗の基準品種で発現抑制される候補遺伝子(8コンティグ)が特定された.RACE PCRを利用したcDNAクローニング等の結果から,抗酸化系,ユビキチン-プロテアソーム系,タンパク質修飾系,シグナル伝達系,エネルギー代謝系が高水温耐性品種の生物学的特性発現に重要な役割を果たしていると推察された.一方,基準品種の高水温障害発症には分子シャペロン系,酸化還元系,脂肪酸合成系の機能低下が関連していると推察された.次に,候補遺伝子の機能解析に必要な候補遺伝子発現ベクターの単胞子への導入方法について検討した.その結果,スサビノリ葉状体からの単胞子放出の誘導には干出処理が有効であること,フィルター濾過捕集した単胞子が発現ベクターの導入に有用であることが示唆された.

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公開日: 2021-01-27  

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