研究全体を通じて,あくまでもモデル実験のレベルではあるが,様々な野菜に分子量や電気的性質の異なる多種類の水銀吸収阻害効果をもつ物質が存在する可能性が認められた。最終的に飼育実験において有効性が認められなかった点が残念である。しかしながら,物質を単離したのち,餌への混入率を上げることができれば魚体の水銀レベルを低減させることが大いに期待される。物質の単離のための評価系については様々な改善点が浮かび上がってきており,今後さらに精度を上げて研究を進めていくための土台ができたこともまた本研究の大きな成果である。
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