研究課題/領域番号 |
17K07951
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
杉浦 義正 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産大学校, 准教授 (60608107)
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研究分担者 |
勝崎 裕隆 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (10262990)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | フロロタンニン / 腸管免疫 / 遅延型アレルギー / 脱顆粒抑制 |
研究実績の概要 |
褐藻サガラメから単離されたフロロタンニンの1種dieckolについて、HPLC分析を行った。その結果、成分抽出の過程で、6種フロロタンニン(eckol、6,6'-bieckol、6,8'-bieckol、8,8'-bieckol、phlorofucofuroeckol (PFF)-A、PFF-B)を含む画分にはdieckolがあまり含まれず、色素など脂溶性成分を含む画分にdieckolが多く含まれていたことが分かった。また、その理由は、抽出の前処理における脱脂工程が影響したものと考えられた。当該内容を含むdieckolの抗アレルギー効果に関する研究成果について、論文1報をまとめ、国際誌(査読付き)に受理された。 また、遅延型アレルギーおよび腸管免疫における試験において用いたフロロタンニン濃縮物について、HPLCにより分析を行い、上記7種フロロタンニンが検出された。したがって、遅延型アレルギーの抑制や腸管免疫に影響を及ぼした主な有効成分は、この7種フロロタンニンであることが推定された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和2年度に予定していた、自然型アレルギー(皮膚バリア破壊)およびアトピー性皮膚炎に対するフロロタンニンの有効性に関する検証が実施できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
自然型アレルギーおよびアトピー性皮膚炎に対するフロロタンニンの有効性を確認するため、今年度中に、血清および脾臓におけるサイトカイン(IL-5, IL-33, TSLP)とIgE産生などを指標として評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が計画通りに進まず、令和2年度中に予算執行が完了できなかったため。
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