研究課題/領域番号 |
17K07966
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
品川 優 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10363417)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | トゥルニョク経営体 / 農業構造 / 直接支払い / 二毛作 |
研究実績の概要 |
本研究は,韓国において米を関税化した際に政府が打ち出した米産業発展対策による米産業の競争力強化の検証をテーマとしている。 今年度は,昨年度同様,新型コロナウイルスの感染拡大によりおこなえなかった現地調査,すなわち米産業発展対策により米産業の構造政策として打ち出したトゥルニョク経営体の現地調査及び追跡調査を改めて実施し,最終的なとりまとめをおこなう計画であった。 しかし,周知のように,新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が完全に収束・終息することがなく,そのため海外渡航や入国の禁止・制限措置により,一度も訪韓することができずに終わった。その代替措置として,可能な範囲でインターネットを通じた資料収集,ならびにこれまでの研究実績をベースとした一定の成果物の刊行をおこなうことはできた。 そこでは,20世紀末のIMFコンディショナリティ以降の韓国経済,農業の変遷,農業構造の変容,すなわち大規模農家の育成と,農家の協業組織としてのトゥルニョク経営体の設立,その活動実態等について明らかにした。 そうした一定の研究成果を刊行したが,それらは新型コロナウイルスが感染する前の実態であり,感染後にどのような変化や取り組みが生じているのかは不明である。 したがって,本研究は昨年度に引き続き1年間の期間延長をおこなうことにした。今回が期間延長の最終年度となるため,上記を念頭において,韓国農業・農村の現地調査を通じて,米産業発展対策の実態について明らかにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスにより海外への出国,調査対象国による入国制限等があり,まったく現地調査ができなかったことが最大の要因である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の計画,すなわち引き続き現地調査による大規模農家及びトゥルニョク経営体の実践実態や課題等について考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスによる海外渡航・調査ができず,研究期間の延長をおこなったため。
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