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2019 年度 実施状況報告書

環境保全型農業の社会的要因と普及方法の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K07978
研究機関明治大学

研究代表者

市田 知子  明治大学, 農学部, 専任教授 (00356304)

研究分担者 西澤 栄一郎  法政大学, 比較経済研究所, 教授 (30328900)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード環境保全型農業 / EU / 環境支払い / 助言・指導 / 検査 / 農業会議所
研究実績の概要

2019年度は、環境保全型農業に関する農業者に対する情報提供や助言・指導の方法を検討した。ドイツの場合、南部の州では州政府の職員が助言・指導を担当するのに対し、ニーダーザクセン州などの北部の州では州から独立した農業会議所が、会員である農家から会費を徴収して助言・指導を行っている。EU農政や環境保全型農業に関する政策は、農政改革の度に変更され、その内容は多岐にわたる。農業者には、ただでさえ申請手続きや検査の対応に辟易している上に、政策変更に対応することが強いられている。そのような煩雑な作業を軽減するべく、農業会議所では毎年、申請手続きが開始する直前である3月に各農家がパソコンからログインし、航空写真に基づく圃場地図を確認できるようにし、さらに5月までの間に、この年に申請する直接地払いのための作付内容やグリーニングの環境用地の場所を地図上に記入できるようにしている。2月にはこの手続きのための説明会が各地で開催されている。圃場地図への記入は農業会議所に登録している会員に限られるが、その結果を反映したものは会員以外にも有料で公開されている。また、農業会議所の指導員は、実際に検査に用いるチェックリストを使って、モデルとなる農場に赴き、有料で検査の予行演習を行っている。予行演習では、残すべき景観要素を撤去していないか、休耕をどのように行っているか等、細かくチェックし、検査に際しての注意点を農業者に伝えている。指導員によっては、このモデル農場に他の農業者、同じグループのメンバーを呼び寄せ、講習会や見学会を開催している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

日本における普及方法の調査の実施が遅れている。

今後の研究の推進方策

日本における環境保全型農業直接支払い実施地域において、農業者、県の普及組織、JAの営農指導、民間の組織それぞれの主体にヒアリングもしくはアンケート調査を行い、環境保全型農業に関する情報提供や助言・指導の方法の課題を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

校務の都合により、当初、2019年度内に予定していた日本の環境保全型農業実施地域における本格的な調査を実施できなかったため、次年度(2020年度)使用額が生じた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] EUの農業環境政策に学ぶ2020

    • 著者名/発表者名
      市田知子
    • 学会等名
      令和元年度エコファーマー全国交流会(連合会館、東京、2020年2月4日)
    • 招待講演
  • [学会発表] Preferences for result-based agri-environmental measures: a choice experiment study with Japanese farmers2019

    • 著者名/発表者名
      Kurokawa, Tetsuji & Eiichiro Nihiszawa
    • 学会等名
      BIOECON XXI, Wageningen International Convention Center, The Netherlands,
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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