研究課題/領域番号 |
17K07997
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
藤崎 浩幸 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (30209035)
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研究分担者 |
齋藤 朱未 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (20712318)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 人的ネットワーク / 農業経営体 / 先進リーダー / 農地集積 / 農業経営多角化 |
研究実績の概要 |
農地集積による大規模経営体育成に関して、農地中間管理事業では目標値に対する達成率はあまり良好ではないものの、担い手の経営規模拡大には一定の効果を発揮していること、出し手の発掘が重要であり、農業委員会の制度改正により設置された農地利用最適化推進委員の働きが今後期待されること、利用集積が進んだ場合における5ha程度の巨大水田区画整備に関して、関連研究者や巨大区画において営農を行っている農業法人への聞き取りから、経営組織の確立と水田整備と機械装備を一体的に整えることが重要であることなど情報収集した。 六次産業化による経営多角化のうち農家民宿に関連して、ドイツとスイスの農家民宿を訪問し、農業生産規模が大きくないことから民宿などの多角経営に着手していること、また、その際に基本的には独力で多角化に取り組んでいることなどを情報収集した。一方、国内の農家民宿においては、外国人旅行者宿泊客の増加が顕著でありその対応が必要であること、高齢化による休廃業が発生する一方で新規開業者の確保に苦労していることなどについて情報収集した。 農村計画分野における社会ネットワーク研究についても、調査手法や得られた結論について情報収集した。 以上のように、先進的な農業経営やネットワーク分析に関する情報収集は行うことができた。しかし、本研究の主要な部分である、先進的農業経営体リーダーの人的ネットワーク把握のための情報収集については、着手できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が学内運営の重要な役目を年度途中より担当することとなり、出張日程の確保が困難となった。このため、先進的農業経営体リーダーの人的ネットワークに関する情報収集に着手できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
5月頃までに、昨年度実施できなかった先進的農業経営体リーダーに関する情報収集を速やかに開始し、7月頃までには、リーダーを中心とする関係者への聞き取り調査に着手する。これらのデータ収集を進め、秋頃には2名程度のリーダーについて、人的ネットワークの現況について、その構造を図化し、主要ネットワーク数値を把握できるようにする。引き続き冬頃には人的ネットワークの経年変化と事業展開との関係の分析を進められるようデータ収集を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
日程の事情から先進的農業経営体リーダーの人的ネットワークに関する情報収集に着手できなかったため、次年度使用額が生じた。しかし、次年度早々に当該調査に着手し、これを使用する予定である。
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