「常住人口ゼロの集落(以下、無住集落、研究当初は無居住化集落)」が少しずつ増加している。本研究では、「無住化した集落」「無住化の阻止が難しい集落」への次善策として、「将来的な復旧の可能性を残した無住集落」(予備集落)という形を提示した。主な着眼点は、土地の可能性の維持、墓地の簡素化、集落外の担い手、生活生業の技術、集落の歴史的連続性の保持、インフラに関する財政的な支出である。さらに、受け入れの可能性のある無住集落(予備集落)の形を明らかにした。いくつかの課題が残されたが、予備集落の維持は可能であると考えられる。そのほか、他出者が戻るための条件、再構築の時間スケールについても明らかにした。
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