島嶼の貴重な地下水資源である淡水レンズの地下水観測孔において、自記計により多深度の電気伝導率(EC)と地下水位を約2年間連続観測し、地下水位、EC、淡水厚の時間変化の変動成分を降水量等データとも対比しながら分析した。淡水厚の時系列データに含まれる変動成分と要因として、その周期あるいは期間が短いものから、(1)強い降雨時に数時間以内に起きる増加、(2)約25時間に2回上下動する潮位振動の影響による同周期の恒常的振動、(3)台風接近等による数日間の潮位上昇による同程度の期間の一時的減少が認められた。また淡水厚の長周期変動成分には、1年累積降水量との正の相関が認められた。
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