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2019 年度 研究成果報告書

乳牛の亜急性ルーメンアシドーシスによる繁殖機能低下要因の解明と代謝機能改善効果

研究課題

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研究課題/領域番号 17K08052
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 動物生産科学
研究機関日本大学

研究代表者

大滝 忠利  日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (10434101)

研究分担者 古山 敬祐  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部酪農試験場, 研究職員 (50611026)
梶川 博  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90414705)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード乳牛 / ルーメン / エンドトキシン / 繁殖機能 / 肝機能 / 濃厚飼料多給
研究成果の概要

乳牛におけるルーメン内LPS濃度上昇が繁殖機能に及ぼす影響を明らかにする目的で、濃厚飼料多給後のLPS濃度と血液生化学性状を調べた。その結果、対照群に比べ、濃厚飼料多給群ではルーメン液中LPSおよびハプトグロビン濃度が有意に高く、アルブミンが低かった。また、濃厚飼料多給後のHpとASTが、給餌前と比較して大幅に増加し、T-Cholは有意に低下した。しかし、末梢血、肝門脈血、卵胞液、子宮灌流液中LPS濃度には明らかな差は認められなかった。結論として、ルーメン液中LPS濃度の上昇が中程度の場合は、生殖器には直接影響を与えないが、肝臓へのLPS流入の増加は、肝機能に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。

自由記述の分野

獣医臨床繁殖学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の結果から、ルーメン液中LPS濃度の上昇が中程度の場合は、生殖器には直接影響を与えないが、肝臓へのLPS流入の増加は、肝機能に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。また、搾乳牛におけるルーメン内LPS濃度の動態には個体差が大きく、変動が大きい個体すなわちルーメン内環境が安定していない個体では空胎日数の延長が認められた。これらの成果から、ルーメン内LPS濃度の上昇は、肝機能の低下を引き起こし、間接的に繁殖機能を低下させるものと推察された。ルーメンLPSの増加が繁殖機能に及ぼす影響を明らかにするには、肝臓へのLPS流入が高い牛を用いてのさらなる研究が必要と考えられた。

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公開日: 2021-02-19  

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