mdxマウス骨格筋の筋損傷に伴う酸化タンパク質の形成について調査した.骨格筋(大腿四頭筋)中において,最初にタンパク質SH基が可逆的に酸化され、次いで不可逆的に酸化されたタンパク質(ジチロシンやカルボニル化タンパク質)が生成された.電子顕微鏡にて観察すると筋小胞体の膜に酸化タンパク質の存在が認められた.さらに酸化された領域(損傷筋線維)にプロテアーゼが局在しており,不可逆的な酸化タンパク質の形成に伴う損傷筋線維の分解が明らかになった.ブロイラーの異常硬化胸肉中にはリポフスチンの蓄積と酸化タンパク質の形成が明らかとなった.異常硬化胸肉の発現に及ぼす酸化ストレスの影響が強く示された.
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