研究実績の概要 |
2013年9月から2020年3月にかけて、23府県の鹿639頭(うち令和元年度:13府県168頭)、19府県の猪487頭(うち令和元年度:12府県104頭)の直腸便を供試した。O157の分離は、糞便0.5g量を4.5mLのノボビオシン加mEC培地に接種して42℃で18時間増菌培養後、クロモアガーO157培地、CT-SMAC培地に塗抹し37℃、24時間培養した。各培地上のO157を疑うコロニーを回収し、PCRによりstx遺伝子が陽性かつrfbE O157遺伝子を保有し、O157スライドラテックス凝集反応で陽性となった株をO157と同定した。O157分離株、および一部のSTEC株については次世代シーケンサーを用いた全ゲノム解析を行い、VirulenceFinder 2.0により病原関連遺伝子と薬剤耐性遺伝子を網羅的に解析した。 本研究では、鹿の11.0%(70/639頭)(令和元年度:4.2%:7/168)、猪の3.3%(16/487頭)(令和元年度:1.0%:1/104)からSTECが分離された。また、鹿の1.1%(7/639頭)(令和元年度:0%:0/168)、猪の0.6%(3/487頭)(令和元年度:0%:0/104)からO157が分離された。 これまでに我々が分離した全てのO157分離株(鹿5株、猪3株)、および鹿由来O5,O26,O83,O104各STECの全ゲノム解析では、O157で5,294,527bp~5,49850bp、のnonO157 STECでは3,769,174~4,961,358bpの塩基配列が決定され、O157では20~22個、O5,O26では21個、O83で5個O104で13個の病原関連遺伝子が検出された。
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