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2018 年度 実施状況報告書

レストンエボラウイルス感染実態の解明を目指した新たな基盤技術の創出

研究課題

研究課題/領域番号 17K08091
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

福士 秀悦  国立感染症研究所, ウイルス第一部, 室長 (80373398)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードレストンエボラウイルス / モノクローナル抗体 / ウイルス感染症 / 血清診断
研究実績の概要

本研究は、カニクイザルにおけるレストンエボラウイルス(REBOV)感染実態を解明するための新たな基盤技術の確立を目指す。サルにおけるREBOV感染症はフィリピンで2015年に19年ぶりに発生し、今後も散発的に発生する可能性があることから、REBOVのスクリーニング方法を確立する必要がある。そこで、リアルタイムPCRによるREBOV特異的遺伝子検出系、REBOVに対するモノクローナル抗体を用いたREBOV特異的抗体検出系の開発を行う。2017年度までにリアルタイムPCRによるREBOV特異的遺伝子検出系を開発した。2018年度は本手法を用いてフィリピンのREBOV感染サル検体からの遺伝子検出を行い、従来のコンベンショナルPCRと同等の結果が得られた。
また、REBOVのGPを哺乳細胞で発現させた。精製したリコンビナントREBOV GPをマウスに免疫し、モノクローナル抗体の作製を試みたが、REBOV GP特異的なクローンは得られなかった。今後はGPに対するモノクローナル抗体を得るための抗原調製方法を変更し、ウイルスベクターを用いたREBOV GPの発現系を検討することとした。
一方、REBOV NPに対するモノクローナル抗体をハイブリドーマから精製した。この精製NP抗体を競合ELISAに用いた。各種ウイルスNPを免役したウサギ血清を用いて検討したところ、競合ELISAにより抗REBOV NP抗体を特異的に検出できることが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

REBOVの遺伝子検出系、およびNPに対するモノクローナル抗体を用いた抗体検出系は順調に開発できた。GPに対するモノクローナル抗体調製は継続して行う。

今後の研究の推進方策

REBOVのGPを哺乳細胞で発現・精製し、マウスに免疫し、モノクローナル抗体の作製を試みたが、REBOVのGP特異的なクローンは得られなかった。今後はウイルスベクターを用いたREBOV GPの発現系を確立し、GPに対するモノクローナル抗体を得るための免疫原となるかどうか検討する。NPに対するモノクローナル抗体を用いた抗体検出系により、サル血清からのREBOV抗体検出が可能か検討する。

次年度使用額が生じた理由

年度末納品等にかかる支払いが平成31年4月1日以降となったため。
当該支出分については次年度の実支出額に計上予定であるが、平成30年度分についてはほぼ使用済みである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] RITM(フィリピン)

    • 国名
      フィリピン
    • 外国機関名
      RITM
  • [国際共同研究] CSIRO(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      CSIRO
  • [雑誌論文] Reemergence of Reston ebolavirus in Cynomolgus Monkeys, the Philippines, 2015.2018

    • 著者名/発表者名
      Demetria C, Smith I, Tan T, Villarico D, Simon EM, Centeno R, Tachedjian M, Taniguchi S, Shimojima M, Miranda NLJ, Miranda ME, Rondina MMR, Capistrano R, Tandoc A 3rd, Marsh G, Eagles D, Cruz R, Fukushi S.
    • 雑誌名

      Emerg Infect Dis.

      巻: 24 ページ: 1285-1291

    • DOI

      10.3201/eid2407.171234.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Re-emergence of Reston Ebola Virus in Cynomolgus Monkeys in the Philippines, 20152018

    • 著者名/発表者名
      Shuetsu Fukushi, Satoshi Taniguchi, Shumpei Watanabe, Takeshi Kurosu, Tomoki Yoshikawa, Masayuki Shimojima, Shigeru Morikawa, Masayuki Saijo
    • 学会等名
      第66回 日本ウイルス学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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