健常犬の結腸の内視鏡生検組織を用いて、結腸オルガノイドの培養手法の確立を試みた。健常犬の結腸より内視鏡を用いて生検組織を採取し、生検組織から幹細胞を含む腸陰窩の分離を試みた。試みた手法で腸陰窩は効率よく分離可能であり、分離した腸陰窩を用いて3次元培養を試みた。犬結腸オルガノイドは、3次元培養下で5日間ほど生存可能であり、内腔を有する立体構造を形成した。同様の手法を用いて、炎症性結直腸ポリープ3症例の病変部由来オルガノイド、ならびに結腸腺癌2症例の腫瘍細胞由来オルガノイドの培養および凍結保存を行った。 加えて、炎症性結直腸ポリープ症例のSNP解析やマトリクスメタロプロテアーゼ活性の定量も実施した。
|