研究実績の概要 |
本研究では、犬猫の集中治療や麻酔管理に利用できる動物に優しく獣医師に易しい輸液反応性指標の確立を目指し、非侵襲的な循環血液量の指標である脈波変動指標(PVI)について、H29年度に犬においてその信頼性と輸液反応性の明確な判断基準(カットオフ値)を基礎的に検討した。H30年度には猫においてPVIの信頼性と輸液反応性のカットオフ値の基礎的検討を進める予定であったが、実験猫の健康状態に問題が生じ、研究を進めることができなかった。現在、新規に実験猫を導入して、猫における基礎的検討を進めるとともに、犬および猫の臨床症例を対象にPVIの臨床的有用性と基礎的検討で得られたカットオフ値の精度を確定すべく検討を進めている。 H29年度に研究を進める中で、犬の敗血症性ショックモデルにおけるPVIの信頼性に関しても検討すべきとの指摘ならびに要望があり、実験犬5頭を用いて検討を実施し、以下の国際学会で研究成果を報告した。 Wei Y, Itami T, Oyama N, Sano T, Yamashita K. 2018. Comparison of plethysmography variability index, stroke volume variation, and pulse pressure variation as indicators of fluid responsiveness in endotoxemic dogs. Proceeding of the 8th Annual Congress of Asian Society of Veterinary Surgery (Taichung, Taiwan).
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