1)大面積樹林地の外側の住宅地で、樹林地の存在が鳥類の種数や個体数を高める範囲については、大規模樹林地やそれに近接する規模の大きな緑道から250m程度で、都市化を嫌う傾向が強い樹林性種の出現がほぼ見られなくなった。2)ヒヨドリなど都市適応種の場合は樹林地から1km程度外側まである程度の個体が分布していることが認められた。3)樹林地の周辺で記録された鳥類個体は、植被の乏しい場所ほど移動しやすく植被が多い場所ではその場にとどまる傾向があった。4)樹林地に隣接する土地の利用形態は、境界を越えて起こる鳥類個体の移動に影響していた。高速道路の高架など高さのある構造物は多くの種の移動を妨げる可能性がある。
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