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2019 年度 研究成果報告書

細胞壁マーカーによる病害診断系と抵抗性穀類作出の技術基盤構築

研究課題

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研究課題/領域番号 17K08191
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 応用分子細胞生物学
研究機関筑波大学

研究代表者

岩井 宏暁  筑波大学, 生命環境系, 准教授 (30375430)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード細胞壁 / いもち病 / 病害応答 / イネ
研究成果の概要

病害による植物の生体防御機構の理解は、植物の資源利用効率の向上に必須である。現在までに、病害による植物の生体防御機構の細胞壁空間についての知見は、その細胞壁構造の複雑さ故に、ほとんど明らかにされてこなかった。本研究課題の目的は、細胞壁バイオマーカーの同定と細胞壁改変新規病害抵抗性作物作出の技術基盤構築にある。細胞壁改変イネライブラリーから病害抵抗性向上に有効な株をスクリーニングし、病害応答性の向上したペクチンとヘミセルロースの改変イネ2種類を得た。また、いもち病感染細胞ダイセクションマイクロアレイによる 網羅解析により、病害応答性にリンクする有力な受容体キナーゼ(RLCK)を同定した。

自由記述の分野

植物生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

いもち菌等の原糸状菌は宿主である植物細胞の細胞壁を、酵素分解や物理的圧力等によって侵入する。侵入した後、どのように細胞壁が変化するかについて多くの報告があり、現在まで細胞壁はいもち菌が侵入した後の“結果”にすぎないと考えられてきた。しかし本研究により、ペクチンとヘミセルロースという細胞壁を改変した植物に対していもち菌を感染させた場合、その抵抗性が向上した。このことから、細胞壁構造は単なる“結果”ではなく、いもち菌の抵抗性を得る“原因”となっていることが示された。また網羅的解析から、新たな細胞壁マーカーである受容体キナーゼが同定できた。これらを通して新たな細胞壁を用いた病害対策育種が期待できる。

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公開日: 2021-02-19  

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