研究成果の概要 |
医薬品の多くは複素環構造を有する。それらを簡便合成するためには関係性と官能基化を同時に行う新手法の開発が急務と考え、研究に着手した。ニッケルやコバルトなどの触媒を用いて、様々な新規複素環合成法の開発に成功した。 ニッケル触媒では、アレンの反応性に着眼した位置・立体選択的環化付加反応を開発した。[2+2+2], [4+2], [2+2]環化反応の開発にそれぞれ成功し、従来の手法では合成し得ない複雑な炭素骨格を1工程で合成した。計算科学によって、反応機構や選択性発現を明らかにし、今後の研究展開に有用な知見を得た。 コバルト触媒反応では、新規な炭素ラジカル発生法と芳香環への付加反応の開発に成功した。
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