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2019 年度 実施状況報告書

多元的非線形相関次元圧縮法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K08235
研究機関大阪大学

研究代表者

高木 達也  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (80144517)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード多様体学習 / 多次元尺度構成法 / 部分最小二乗法 / 交差有効性検証法 / フラグメント分子軌道法 / SBDD / QSAR
研究実績の概要

昨年度まで、最も単純な多様体学習である多次元尺度構成法を用いてきたが、今年度は、本格的に多様体学習を用いて多元的非線形相関次元圧縮を行った。
多様体学習は高次元のユークリッド空間の中でデータが低次元の多様体の周囲に分布しているとして、その多様体構造を利用し、非線形に次元圧縮する方法で、しばしば「スイスロール」のケースが例に挙げられるが、このisomapだけでなく、LLE(Locally Linear Embedding)を、今回は使用した。
データ例としては、当研究室でFMO(Fragment Molecular Orbital)法により計算された、BACE1(βセクレターゼ1)とその阻害剤の残基―リガンド間相互作用情報(IFIE)と、阻害剤の化学記述子を用いた。化学記述子はRdkit2019.03.1.0及びMOE2019.3により、2次元及び3次元記述子1396を発生させ、有効なもの651を得た。
これらの記述子の中から、PLS回帰により、pIC50を表すのに重要な記述子及びIFIEを選択、これらの(広義の)記述子に重みをかけて結合、多様体学習を行った。結果として得られたMapで、リガンドの2次元座標分布とpIC50の関係性を評価し、多様体学習の結果の2次元座標が改善するように更に変数を選択した。
結果として、IFIEによる場合も化学記述子による場合も、MDS、Isomapに比べて、LLEを用いた時、最もpIC50が良好に対応するMapを得ることができた。IFIEデータによる場合は当然と考えることもできるが、化学記述子による解析で、重要な結果が得られたことは特筆に値する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

重要な結果は全て得ることができ、本来、年度末の国際学会、国内学会で発表の上、論文化する予定であった。しかし、ご承知の様に、COVID-19パンデミックにより、軒並み予定していた学会(薬学会年会、サンフランシスコ;シンガポールは他の理由)が中止、延期になり、その分だけ最後のまとめが遅れている。

今後の研究の推進方策

当初の予定していた結果は全て得られたため、このプロジェクト自体は概ね終了(
最終的な検証が残っているが)し、延期、中止で遅れている学会発表と論文化に注力する予定である。このため、1年間の延長を申請した。

次年度使用額が生じた理由

先述のように、年度末に発表を予定していた学会(国内・国際)が延期、若しくは中止となったため、次年度に発表、発表が困難な場合は、先に論文化して、Webページによる公開を予定している。このため、次年度に予算が必要となった。

備考

年度末に発表後、Webで公開予定であったが、本年度は、学会がCOVID-19の影響(1件、他の理由のものがあります)で、軒並み中止になりましたため、全体の成果発表が遅れています。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Examination of statistical methods for analyzing Fragment Molecular Orbital calculation results on ligand-protein interactions.2019

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Kawashima, Nanami Mori, Hirotomo Moriwaki, Norihito Kawashita, Tian Yu-Shi, Tatsuya Takagi
    • 学会等名
      9th Conference of the Asia-Pacific Association of Theoretical and Computational Chemists
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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