蛍光性置換基を有するフォスタグ誘導体と不安定リン酸化基質分子を組み合わせた新しいリン酸化シグナルの簡便な蛍光分析法を開発した。マイクロモル濃度以下のリン酸化生体分子を,生理条件下で選択的に捕捉する低分子亜鉛錯体化合物を用いて,生体機能制御を担う不安定なリン酸化シグナル分子の蛍光分析が可能である。その研究手法は,現在汎用されているリン酸化シグナルの分析法(放射性同位体法やリン酸化分子の抗体を用いる方法)と比較して,高精度かつ迅速な定量解析を可能にし,簡便な操作性や安全性などの利点をもつオリジナルな分析技術である。
|