研究課題
昨年度までに,ポドサイト特異的分子に対する抗体の投与によりポドサイトの特異的障害を惹起し,糸球体硬化病変を誘発するモデルの作成に成功した.この時,マウスポドサイト特異的分子を免疫したウサギ血清から得られた抗体 (ポドサイト抗体) を7週齢のC57BL/6 マウスに (3 mg) で眼窩静脈叢へ投与し経時的な腎機能パラメーターの測定,及び投与 2 週間後における腎組織学的解析を行うことで,モデルの形成を確認した.そこで,本年度は,本モデルマウスにおけるp53の役割を明らかにするべく,p53ノックアウトマウスに抗体を投与 (3mg) し, FSGS または急性のポドサイト障害における p53 の機能の解明を試みた.その結果,P53 con と p53 KO のそれぞれに対するポドサイト特異的抗体の処置は,タンパク尿スコアに影響を与えないことが明らかになった.これまで,MEF-p53の間でのクロストークが存在することを明らかにしてきたが,ポドサイトにおけるp53調節性遺伝子・タンパク質ネットワークは重要な役割を発揮していないことが示唆された.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 4件)
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