これまでに創製してきた高活性オリジナルKinesin Spindle Protein(KSP)阻害システイン誘導体にがん細胞への選択的な作用を持たせたデュアル作用薬創製を目的に、in silicoドッキング及びMDシミュレーション解析を行いKSP阻害に係わる重要なファーマコフォアを同定した。この結果を基にした構造最適化として、がん細胞で高発現しているGGTの基質部分構造を融合させたプロドラッグをデザイン合成した。本化合物はGGT存在下親化合物に変換され、その細胞増殖阻害活性はGGTの発現量と逆相関することから、がん細胞選択的に作用するプロドラッグとして有望であることを明らかとした。
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