• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実績報告書

ビタミンD受容体コファクターペプチドの網羅的合成と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K08373
研究機関昭和薬科大学

研究代表者

山本 恵子  昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (90147017)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードビタミンD / 核内受容体 / ビタミンD受容体 / コファクター / コアクチベーター / コリプレッサー / 結晶構造解析
研究実績の概要

核内受容体のリガンド結合ドメイン (LBD) の構造解析は、核内受容体の制御機構の解明及びリガンド開発などに貢献してきた。本研究では、核内受容体の一つであるビタミンD受容体 (VDR) のコファクター (コアクチベーター/コリプレッサー) 由来ペプチドを合成し、結晶構造解析に利用することで、VDR-LBDの多様な構造を検出することを目的とした。最終年度では、VDR-LBD/コアクチベーターペプチドRIP140-5/活性型ビタミンD3 (1,25D3) 複合体結晶の回折データを解析し、VDR-LBDの結晶化で汎用されるDRIP205-2と比較することで、Glu416とRIP140-5の水素結合は3本であったのに対し、DRIP205-2では2本であることを見出した。Glu416との水素結合の相手が、RIP140-5ではProでなくSerであるため水素結合が増えたと考えられる。昨年度までにDRIP205-2よりもRIP140-5のほうがVDR-LBDに強く結合することが分かっており、Glu416との相互作用がRIP140-5の結合に有利に働いたと考えられる。複合体の安定性は結晶化に大きく影響すると考えられるため、RIP140-5はこれまで結晶化が困難であったVDR-LBDとリガンドの組み合わせの共結晶構造解析に貢献すると期待できる。また、19残基のコリプレッサーペプチドNCoR-2 (NCoR-2-19)を固相合成し、1,25D3の存在下及び非存在下、VDR-LBDとの結合の強さを調べた結果、13残基のNCoR-2は結合しなかったのに対し、19残基のNCoR-2-19ではそれぞれ46及び57 microMのKD値が得られた。19残基以上の長さをもつコリプレッサーペプチドを用いることで、VDR-LBDとコリプレッサーの共結晶構造解析に新たな進展をもたらすと期待できる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] ヘテロ小員環の環ひずみを利用した共有結合型ビタミンD誘導体の創製2020

    • 著者名/発表者名
      石田 寛明、山本 恵子、伊藤 俊将
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会
  • [学会発表] 核内受容体コファクターペプチドとビタミンD受容体の相互作用解析に関する研究2020

    • 著者名/発表者名
      大橋南美、永田志織、吉澤麻美、伊藤俊将、山本恵子
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会
  • [学会発表] Design and synthesis of the vitamin D receptor ligand containing three-membered heterocyclic ring2019

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Ishida, Keiko Yamamoto, Toshimasa Itoh
    • 学会等名
      The 27th International Society of Heterocyclic Chemistry Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] RESEARCH FOR EVALUATION OF THE INTERACTION BETWEEN SYNTHETIC CO-FACTOR-DERIVED PEPTIDE AND VITAMIN D RECEPTOR2019

    • 著者名/発表者名
      Nami Ohashi, Shiori Nagata, Mami Yoshizawa, Toshimasa Itoh and Keiko Yamamoto
    • 学会等名
      第56回ペプチド討論会

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi