研究成果の概要 |
アーユルベーダ薬物”サラシア”から単離された,強力なα-グルコシダーゼ阻害剤、サラシノール (1), ネオコタラノール (2) の効率的大量合成を目的として、チオ糖とエポキシド との S-アルキル化を鍵反応とするスルホニウム塩構築法のジアステレオ選択的合成法を確立した (dr,α/β=約26/1)。また、本手法を用いて、高活性誘導体[3-O-(一置換ベンジル)体]の合成を行い、in vitroでヒト小腸由来マルターゼに対して糖尿病治療薬、アカルボース、ボグリボース以上のIC50値をしめすことを明らかにした。さらに、これら誘導体のマウスへの投与で食後過血糖の上昇が著しく阻害されることも判明した。
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