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2017 年度 実施状況報告書

N-リン酸化タンパク質の受容体発見を目指す化学とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K08382
研究機関長崎国際大学

研究代表者

山口 泰史  長崎国際大学, 薬学部, 教授 (10183980)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードホスホヒスチジン / ペプチドライブラリー
研究実績の概要

本研究の目的は、N-リン酸化タンパク質の受容体タンパク質を見つけ出す方法論の開発であ
る。これを基盤として、創薬ターゲットになりうる「新規情報伝達系」を発見する。リン酸エス
テルであるチロシン等のリン酸化は、キナーゼを触媒として、ATP から直接酸素原子にリン酸残基が移る。一方ヒスチジン等のN-リン酸化体は「一時的な中間体」として存在し、受容体タンパク質の酸素原子に受け渡すと考えられている。生理学的な役割を担うのは後者であり、その解明なくしては、情報系の理解は進まない。本研究では、この反応プロセスを化学的に模倣するN-リン酸化アミノ酸の安定アナローグを含むペプチドと反応性官能基を利用し、受容体タンパク質を見つける。この結果をもとに新しい情報伝達系の確立を目指す。

本研究は、3 期に分かれる。すなわち、a 化学合成を主とする準備段階、b 方法論の確立と確認段階、c ヒト細胞での情報伝達系を確立する段階である。研究期間内にa, b, c のすべての段階を順次確立する予定である。
段階aにおける、新規安定ホスホヒスチジン誘導体を複数設計し、合成に成功した。また、スケールアップも行った。さらにライブラリー合成法自体は確立した。しかし、現在、リン酸誘導体の安定性とリン酸化合物の細胞膜透過性の問題に直面している。本研究課題には、この問題解決が不可欠である。ライブラリー設計の再検討を始め、多くの項目を再考している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は、3 期に分かれる。すなわち、a 化学合成を主とする準備段階、b 方法論の確立と確認段階、c ヒト細胞での情報伝達系を確立する段階である。研究期間内にa, b, c のすべての段階を順次確立する予定である。 しかし現在、リン酸誘導体の安定性とリン酸化合物の細胞膜透過性の問題に直面している。そのために、現在段階aで苦労している。

今後の研究の推進方策

現在、リン酸誘導体の安定性とリン酸化合物の細胞膜透過性の問題に直面している。この問題の解決により用いる評価系の幅が広がるためどうしても解決したい問題である。段階aにおけるライブラリー合成法の再設計を含め、検討中である。また、より安定なリン酸プロドラッグの利用を検討している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [学会発表] いかにして、活性ある化合物(functionally active compounds)を見つけだすか?:先人に学ぶ2017

    • 著者名/発表者名
      山口 泰史
    • 学会等名
      日産化学株式会社 創薬セミナー
    • 招待講演
  • [図書] 薬系 有機化学2018

    • 著者名/発表者名
      安藤 章、山口 泰史 他
    • 総ページ数
      454
    • 出版者
      南江堂
    • ISBN
      978-4524403349
  • [図書] 新編 医薬化学2018

    • 著者名/発表者名
      日比野、石倉、北川、須本、波多江、山口 泰史 他
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      廣川書店
    • ISBN
      978-4-567-46156-6
  • [図書] 大学生のための有機反応問題集 第2版2018

    • 著者名/発表者名
      山口 泰史
    • 総ページ数
      120
    • 出版者
      三共出版
    • ISBN
      978-4782707777

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公開日: 2018-12-17  

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