研究課題
近年、中分子ペプチド医薬品の開発が盛んに行われており、その中でもヘリカル構造を模倣した中分子ペプチドは、生体内高分子(DNA、タンパク質等)を認識 しそれらの機能を制御できることから、ニューモダリティのひとつとして注目されている。特に、タンパク質二次構造のヘリカル構造を模倣したオリゴペプチドは、DNAや他のタンパク質を認識し機能をコントロールできることから、安定なヘリカル構造を形成できるペプチドの設計は高機能中分子医薬品を開発する上で重要なアプローチのひとつである。本研究では、『二次構造制御を基軸としたペプチド創薬研究』を目的とした。具体的には、筆者がこれまでに開拓を行ってきた、短鎖ペプチドの二次構造制御に 関する研究を基軸とし、DDSキャリアペプチドの開発、タンパク質間相互作用(PPI)阻害ペプチドの開発、標的タンパク質を分解誘導できるペプチドの開発、を 行った。 本年度(最終年度)は、エストロゲン受容体(ER)を標的とした分解誘導ペプチドの開発を行った。具体的には、ERに結合できるコアクチベータのヘリカルモチーフPERMにステープル構造、細胞膜透過性ペプチド(R7)、ユビキチンリガーゼリガンド(LCL161)をコンジュゲートしたキメラペプチドを設計-合成し、それらのERに対する分解活性、転写阻害活性を評価した。その結果、合成したキメラペプチドは、ER分解誘導活性、転写阻害活性を有すること、分解にはプロテアソームが関与していること、加水分解酵素に対する耐性を有していること、等を明らかとした。また、本研究成果を学術論文として発表した。
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すべて 雑誌論文 (23件) (うち査読あり 23件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (46件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件) 産業財産権 (1件)
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