研究課題/領域番号 |
17K08387
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
柿崎 暁 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80344935)
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研究分担者 |
山崎 勇一 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (00582404)
堀口 昇男 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (10550022)
井上 裕介 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (90304302)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 核内受容体 / CAR / 胆管癌 / 化学発癌 |
研究実績の概要 |
今年度は、核内受容体CARのノックアウトマウスを用いて、下記の2項目について研究を行った。 (1) 核内受容体CAR(constitutive androstane/active receptor)の化学発癌物質代謝における役割 CARは生体異物センサーとして働き、生体防御に関与している。CARが欠損した状態での化学発癌物質の代謝能の変化を検討するために、Thioacetamide(TAA)単回投与時の状態を野生型マウスと比較(薬物代謝酵素、トランスポーターの発現、胆汁中代謝産物濃度)した。また、CARのLigand投与処置を行った場合のThioacetamide(TAA)単回投与への反応を比較した。 (2) Thioacetamide(TAA)胆管癌モデルでの比較検討 胆管癌の化学発癌モデルであるThioacetamide(TAA)を用いて、実験的胆管癌の作成を試みた。CARのノックアウトマウスを用いて、発がんの頻度を野生型マウスと比較中である。CARのノックアウトマウスでは、野生型マウスと比較して、Thioacetamide(TAA)に対する薬剤感受性が強く、肝障害が強い傾向にあった。そのため、通常の投与量では、ノックアウトマウスが発癌前に死亡してしまうため、Thioacetamide(TAA)の投与量や投与期間を調節し、発癌の比較解析に至適な投与量・投与期間を検討した。今後、得られた試料を用いて、CARの発現、薬物トランスポーターの発現、薬物代謝酵素の発現を、mRNA、蛋白レベル、病理組織学的に比較検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスの繁殖状況が思わしくなく、実験に必要なノックアウトマウス数の確保に難渋している。
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今後の研究の推進方策 |
我々の施設で継代していたノックマウス以外に、共同研究施設より、繁殖用にノックアウトマウスを取り寄せ、新たに継代し、実験用マウス数を確保する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験用マウスの繁殖が計画通りに進まなかったため、若干、実験計画が遅延している。今年度、マウスから得られた試料の解析用に予定していた試薬などを、次年度で使用するために繰り越した。
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