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2019 年度 実績報告書

喘息発症・増悪化に関わる室内環境真菌糖脂質の同定およびメカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K08395
研究機関横浜薬科大学

研究代表者

大河原 晋  横浜薬科大学, 薬学部, 准教授 (20409387)

研究分担者 大塚 功  九州保健福祉大学, 薬学部, 教授 (20389589)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード糖脂質
研究実績の概要

本研究の目的は、成人喘息患者における真菌皮内テスト陽性率で高値を示す環境真菌(Aspergillus fumigatus、Neurospora crassa)に着目し、これら真菌が産生する糖脂質の合成を行うとともに、これら合成糖脂質の免疫細胞への影響についてメカニズムも合わせ検討することである。
昨年度、Neurospora crassa由来の糖脂質Neurosporaside(Glcα1-2Galβ1-6Galβ1-6Galβ1-Cer)の構造異性体であるManα1-3Galβ1-6Galβ1-6Galβ1-Cer(Hr-GSL1)が、THP-1細胞においてTNF-αmRNAの発現量および抗原量を有意に増加させ、ERK1/2、p38およびJNK2のリン酸化を有意に亢進させることを明らかにした。本年度は、NeurosporasideおよびHr-GSL1、Manα1-3Galβ1-6(Glcα1-4)Galβ1-6Galβ1-Cer(Hr-GSL2)2種類の構造異性体を含む3種類の糖脂質について、THP-1細胞における、抗炎症性サイトカインであるIL-4、IL-10、炎症性サイトカインIL-1β、 IL-12B および糖脂質抗原の提示に関わる糖タンパク質CD1dの mRNA発現に対する影響について検討した。3種類の糖脂質のうちHr-GSL2およびNeurosporasideは、IL-10 mRNAの発現を有意に増加させた。この応答性はNeurosporasideにおいてより顕著であった。 Neurosporasideは、IL-4、IL-1β, IL-12BのmRNA発現に影響を与えなかった。さらに、 Hr-GSL2およびNeurosporasideは、CD1dのmRNA発現を有意に増加させた。この応答性についてもNeurosporasideにおいて顕著な応答性が認められた。これらの結果から、THP-1細胞におけるNeurosporasideのIL-10発現誘導は、CD1d分子を介した応答である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Hirsutella rhossiliensis糖脂質合成類縁体によるTHP-1細胞のLPS誘導性炎症メディエーター産生の抑制2020

    • 著者名/発表者名
      門松 隆夫,大河原 晋,礒部 隆史,神野 透人,香川(田中)聡子,金谷 貴行,羽田 紀康,大塚 功,埴岡 伸光
    • 学会等名
      日本薬学会第140年会

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公開日: 2021-01-27  

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