赤血球のS1P輸送体MFSD2Bが見つかったことで、体内の主要なS1P輸送体がすべて明らかになった。S1Pは感染症から体を守る働きだけでなく、がん細胞の転移やAlzheimer 病にも関与する。MFSD2Bは赤血球だけでなく血小板のS1P輸送体としても働いており、今後MFSD2Bの未知の役割や薬の標的としての可能性が明らかになっていくと期待される。また、MFSD2Bとタンパク質の構造が非常に似ていても運ぶ物質の異なるMFSD2Aやタンパク質の構造がかなり異なっても運ぶ物質が同じSPNS2との比較により、MFSD2BのS1P輸送における詳細なメカニズムが解明できると考えている。
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