研究課題
本年度はボスチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、レンバチニブの各治療薬において、標準投与量から開始し、血中濃度を指標あるいは早期毒性発現により減量する(LD群)を中心にエントリーを行うと同時に最小規格投与量から開始し、投与開始後、定期的に血中濃度をモニタリングし、マーカー血中濃度を指標に投与量を増量する(DE群)のエントリーも行った。この中でボスチニブは少数ではあるがLD群10名、DE群15名の解析を論文として報告した(Exp Hematol Oncol (2018) 7:9)。ボスチニブの本研究から得られた知見は、LD群、DE群共に血中濃度は63ng/mLで推移されることが重要と考えられ、LD群の高血中濃度を示した患者(91ng/mL以上)において、投与開始1ヵ月での肝機能障害の発現が多かった。抗がん剤による治療を継続的に実施するためには、血中濃度をモニタリングした治療が重要と考えられる。また各薬剤について随時DNAを抽出し、計画に記載されている各遺伝子多型を解析した。ボスチニブに関しては論文として投稿中である。ボスチニブ以外の他の薬剤も症例数を蓄積している。
2: おおむね順調に進展している
ボスチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、レンバチニブについて症例数を蓄積している。30年度はDE群へのエントリー数を増やしていく予定である。
ボスチニブ、ダサチニブ、ニロチニブ、レンバチニブについて症例数を蓄積している。30年度はDE群へのエントリー数を増やしていく予定である。またレンバチニブに関して遺伝子多型を解析し本年度内に論文にする予定である。ボスチニブに関しては4月に論文投稿をしている。
端数の少額であるため、平成30年度分と合わせて消耗品等に使用する
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)
Experimental Hematology & Oncology
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
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