研究課題/領域番号 |
17K08433
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
入江 圭一 福岡大学, 薬学部, 助教 (50509669)
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研究分担者 |
三島 健一 福岡大学, 薬学部, 教授 (00320309)
仲村 佳彦 福岡大学, 医学部, 講師 (20632201)
佐野 和憲 福岡大学, 薬学部, 講師 (50534343)
佐藤 朝光 福岡大学, 薬学部, 准教授 (90369025)
中野 貴文 福岡大学, 薬学部, 助教 (40804539)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 脳梗塞 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
ロイシンリッチα2 グリコプロテイン(Leucine rich α2 glycoprotein, LRG1)は、関節リウマチや炎症性腸疾患など、悪化と緩解を繰り返す複雑な病態を反映するバイオマーカーとして注目されている。一方で、脳梗塞は炎症を含む複雑な病態をたどり、病態を反映するバイオマーカーの開発が待たれている。脳梗塞後、脳のリモデリングに伴い、血管新生が行われていることから、LRG1の脳梗塞後病態を反映して、増減することが予想される。しかし、脳梗塞発作後のLRG1の動態や生理的役割などについて報告されている例は少ない。よって、本研究は、脳梗塞後のLRG1動態を解析し、病態を反映するバイオマーカーとしての有用性を検討した。本年度は、マウスの中大脳動脈(MCA)に栓子用のフィラメントを挿入し、脳梗塞モデルマウスを作製した後、作製したモデルマウスを解析した。その結果、脳梗塞後LRG1の発現量が増加することを明らかにした。また、ヒトの脳梗塞病態の進行具合や重症度をLRG1が反映することを検証するために脳梗塞患者の血液を取得した。さらに、血液を採取した患者について、脳梗塞発症後の経過時間、各種検査値情報を抽出した。次年度以降、脳梗塞モデルマウスの解析を進めるとともに、患者の血液中のLRG1濃度を測定する。解析結果から、LRG1は脳梗塞の重症度などを反映する優れたバイオマーカーであることを検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、マウスの中大脳動脈に栓子用のフィラメントを挿入し、脳梗塞モデルマウスを作製した後、作製したモデルマウスを解析した。その結果、脳梗塞後LRG1の発現量が増加することを明らかにした。また、ヒトの脳梗塞病態の進行具合や重症度をLRG1が反映することを検証するために脳梗塞患者の血液を取得した。さらに、取得した血液を採取した患者について、脳梗塞発症後の経過時間、各種検査値情報を抽出した。
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今後の研究の推進方策 |
脳梗塞モデルマウスのLRG1の動態を引き続き解析する。また、脳梗塞モデルマウスを用いて、LRG1の局在を明らかにする予定である。さらに取得した脳梗塞患者の血液中LRG1濃度について、ELISA kitを用いて、測定する。解析結果から、LRG1は脳梗塞の重症度などを反映する優れたバイオマーカーであることを検証する予定である。
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