本研究では、慢性腎臓病患者や血液透析導入患者における心血管疾患リスクを上昇させることが知られているタンパク結合性尿毒素を、効率的に除去することを可能とするため、透析液中にタンパク結合性尿毒素を強く結合する結合剤を添加する新たな血液浄化療法を開発するための基礎的検討を行うことを目的とした。 研究期間を通じ、種々の結合剤添加時のタンパク結合性尿毒素の除去効率をin vitro実験により測定することを試みたが、適切な実験条件設定に難渋し、タンパク結合性尿毒素の効率的な除去が可能となるか否かについて十分な検証をするには至らなかった。今後さらなる研究が必要と考えられた。
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