研究課題/領域番号 |
17K08442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
GABAZZA CORINA 三重大学, 医学系研究科, 特任講師(研究担当) (10750656)
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研究分担者 |
Gabazza Esteban 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00293770)
安間 太郎 三重大学, 医学系研究科, 助教 (80773887)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 組織線維化 / 転写因子 / Akt経路 / Smad2/3 / トロンボモジュリン / TGFβ1 / G-タンパク質共役受容体 / 腎不全 |
研究成果の概要 |
本研究では、腎特異的ヒトTGFβ1過剰発現TGマウスを用いた腎線維症モデルにおいて組み換えトロンボモジュリン(rhTM)の抗線維化の効果を検討した。rhTMの投与群では、非投与群に比べ、腎組織中のコラーゲンマーカー、炎症性サイトカイン、補体系の成分の濃度が有意に低下した。rhTMの投与群では糸球体毛細血管の基底膜の肥厚、メサンギウムの拡大などは有意に改善した。ポドサイトのアポトーシスと尿細管細胞の上皮間葉系移行も有意に抑制された。In vitro実検においてrhTMはGPR15に結合し、細胞内のAktシグナル伝達経路を活性化することによって糸球体ポドサイトのアポトーシスを抑制することが判った。
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自由記述の分野 |
腎臓内科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病、高血圧等の慢性疾患による腎症の悪化に伴い、血液透析を余儀なくされる患者数は増加の一途を辿り、年間約1万人以上の患者が新規透析導入患者とされている。これらの慢性疾患から腎不全に移行した血液透析患者の予後は、他疾患に比較して著しく悪く、その予後改善の対策が急務と考えられる。本研究においては、慢性腎臓疾患に対する新たな治療戦略の開発に繋がっている。従って、本研究で得た成果は、世界に先駆けての腎線維症に対する新規抗線維化剤の開発において画期的な基礎的情報を提供するものと考えられる。
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