ダウン症候群合併骨髄性白血病(ML-DS)は、一般的に予後良好であるが、一部は極めて予後不良である。この多様性解明と治療方法の開発のため、白血病細胞の薬剤感受性を測定した。ML-DS症例の薬剤感受性は検討できなかったが、ML-DSの前段階として知られる新生児一過性白血病(TAM)細胞の薬剤感受性を8症例で検討し、cytarabine、dexamethasoneやMEK阻害薬trametinibに高感受性がみられることがわかった。TrametinibはTAM細胞がRAS/MEK pathwayを介して増殖をしていること、TAMならびにML-DSの治療薬になりうることが示唆された。
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