Paclitaxel の投与に応答して脱分化シュワン細胞から分泌されるガレクチン-3は、末梢神経障害の発症に深く関わり、また分泌されたガレクチン-3は血液サンプル中で検出可能であることを突き止めた。この成果は、新たな抗がん剤誘発末梢神経障害の治療標的となるだけでなく、世界で初の疼痛関連疾患の血中バイオマーカーとなる可能性があり、その学術的意義は大きい。また、本研究で見出されたシロスタゾールは、既存の抗がん剤誘発末梢神経障害に対する対症療法とは異なり、メカニズムベースの新規根本治療薬となりうる候補役であり、その臨床的意義は大きいと思われる。
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