研究課題/領域番号 |
17K08448
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 幹郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (00260737)
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研究分担者 |
大山 要 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (50437860)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ドラッグリポジショニング / ヒト肝細胞キメラマウス / トキシコゲノミクス / 肝線維化抑制効果 / 創薬 / スクリーニング / T-LEX 法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、ヒト肝細胞キメラマウスに医薬品を投与した後のヒト肝臓組織における mRNA 変動の網羅的解析(T-LEX 法)を、ドラッグリポジショニング(DR)のスクリーニング探索に応用することで、成功率の高い DR 創薬の新しい候補医薬品探索法を開発することである。 そのため、研究分担者(大山要准教授)や研究連携・協力者である佐々木均教授(長崎大学病院)、島田卓研究員(フェニックスバイオ)、長塚伸一郎研究員(積水メディカル)、立木秀尚研究員(東和薬品)らと研究チームを組織し、平成 29 年度は、予備検討の結果により、遺伝子レベルで肝線維化の抑制効果が示唆された Drug X について、肝線維化モデル動物(胆道結紮モデルラット)を用いたタンパク質レベルでの検討を行った。肝線維化パスウェイの ELISA 測定を行った結果、肝線維化の原因物質の一つである COL1A1 のタンパク質発現量が、胆道結紮モデルラットへ Drug X を投与した場合、コントロールに比べて大きく低下することが示された。このことから、新しい抗線維化薬としての Drug X の有用性が示唆された。 今後は、四塩化炭素モデルなどの他の肝線維化モデル動物を用いた実験を行うことで、Drug X の肝線維化抑制効果について更に検討を加え、代表者が提案する T-LEX 法を応用した DR 創薬の新しい候補医薬品探索法の有用性を明らかにしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度にあたる平成 29 年度は、研究実施計画書に記載したとおりの検討を行うことができたため、「(2)おおむね順調に進展している。」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画どおりに今後も研究を推進していく計画である。しかし万が一、当初計画どおりに進まない場合、確実に成果に結びつく研究計画を強力に推進する。また、本研究計画を遂行するための研究体制のなかで適宜意見交換を行い、本研究計画を効率的に推進していく。
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