肺指向性ナノ微粒子を基盤とした肺線維症治療薬の開発を行った。pDNAとカチオン性高分子、アニオン性高分子の混合比を最適化して自己組織化させることでナノ微粒子を構築できた。ナノ微粒子は肺線維芽細胞で高い遺伝子発現を示した。また、静脈内投与後、肺で選択的に高い遺伝子発現を示した。さらに、このナノ微粒子はsiRNAへも適応することができた。HGFをコードしたpDNAを内包したナノ微粒子を肺線維芽細胞に添加した結果、肺線維芽細胞に取り込まれ、HGFを発現および分泌することが示された。さらに、予備的検討ではあるが、肺線維症モデルマウスに投与した結果、コントロールと比較して生存率が延長する傾向が見られた。
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