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2019 年度 実績報告書

陰性荷電当透析膜を用い吸着特性を利用した中毒治療への応用と予測

研究課題

研究課題/領域番号 17K08450
研究機関熊本大学

研究代表者

平田 純生  熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (10432999)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード血液透析 / 薬物の透析性 / 薬物動態パラメータ / 回帰式 / 分子量 / 蛋白結合率 / 尿中未変化体排泄率 / 分布容積
研究実績の概要

【背景】血液透析による薬物除去率予測式は、先行研究において薬物動態及び物性パラメータを用いて検討されているが、静注製剤のみの検討にとどまっている。そこで、薬物の適応範囲を広げ、改良した透析除去率の予測式の構築とその予測性評価を目的として検討を行った。
【方法】日本で販売されている医療用医薬品(n=1,440)について、インタビューフォームなどから薬物動態及び物性パラメータ、透析除去率の臨床報告値が得られた薬物を訓練データとテストデータに無作為に割り付けた。訓練データを用い、透析除去率を目的変数、各種パラメータを説明変数として重回帰分析を行い、予測式を構築した。その後、テストデータを用いて作成した予測式の評価を行った。
【結果および考察】解析の対象薬物は70品目であり、訓練データ(n=56)とテストデータ(n=14)に分けられた。訓練データにおいてステップワイズによる重回帰分析を行い(調整済みR2=0.83、P<0.01)、以下の予測式を構築した。
Drug removal rate by hemodialysis(%) =17.32×[logMW]-0.39×[PBR(%)]+0.06× [fe(%)/Vd(L/kg) ]+83.34 作成した予測式を評価するため、テストデータを用いて予測値と臨床報告値の相関性の検定を行ったところ、非常に高い相関性を示した (R=0.93, P<0.01) 。血液透析による薬物の体内からの除去率は、薬物動態及び物性パラメータを基に作成した予測式により予測可能であり、高い予測能を有することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 血液透析による薬物除去率の予測式の構築2019

    • 著者名/発表者名
      村上鞠奈, 成田勇樹, 浦田元樹, 近藤悠希, 石塚洋一, 入江徹美、門脇大介、平田純生
    • 学会等名
      第64回日本透析医学会集会・総会
  • [学会発表] 薬物動態及び物性パラメータを用いた透析除去率予測についての検討2019

    • 著者名/発表者名
      村上鞠奈, 成田勇樹, 浦田元樹, 近藤悠希, 石塚洋一, 入江徹美, 門脇大介, 平田純生
    • 学会等名
      第13回日本腎臓病薬物療法学会
  • [図書] 腎不全と薬の使い方Q&A 第2版2020

    • 著者名/発表者名
      平田 純生、竹内 裕紀、古久保 拓、大野 能之、山本 武人
    • 総ページ数
      912
    • 出版者
      じほう
    • ISBN
      4840752818

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公開日: 2021-01-27  

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