様々な実験系により陽性荷電を持つアミノグリコシド系薬物が陰性荷電膜AN69に吸着しやすいことが解明できた。同様に陽性荷電を有するメトホルミンの吸着率は予測に反して低かったが、薬物吸着性には薬物の陽性荷電性だけでなく薬物疎水性も影響することが示唆された。 薬物の透析性の予測に関しては静注製剤の蛋白結合率、尿中未変化体排泄率、分布容積などの薬物動態パラメータを説明変数、薬物除去率を目的変数として、ステップワイズ法による重回帰分析を行い、簡易予測式を構築した。さらに経口製剤も加えて、応用性を高めて予測性の高い式を完成した(R = 0.93, p = 1.79e-6)。
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