研究課題/領域番号 |
17K08471
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
半谷 眞七子 名城大学, 薬学部, 准教授 (40298568)
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研究分担者 |
阿部 恵子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (00444274)
亀井 浩行 名城大学, 薬学部, 教授 (60345593)
渕田 英津子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (90315846)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アサーション / RAS-J / IAS / 多職種連携 / コミュニケーション / 薬剤師 |
研究実績の概要 |
在宅医療では、他職種と連携・協働するチーム医療が推奨されている。チーム医療における他職種との情報共有には、「相互の関係性を大切にした自他尊重のコミュニケーション」であるアサーションが求められる。本研究では、医療者を対象としたアサーション・トレーニングを開発し、その効果を検証した。 本プログラムは、アサーティブなコミュニケーションを理解するために在宅医療の事例を取り入れた体験型ワークショップ形式で行った。参加者は看護師8名、薬剤師13名であり、プログラム前後で日常場面のアサーティブ度を評価するRAS-J(Rathus Assertiveness Schedule日本語版)、医療場面のアサーティブ度を評価するIAS(Interprofessional Assertiveness Scale)、及び他職種連携教育を評価するIEPSを用いて調査し、平均値を比較した。また、プログラムに対する自由記述を質的に検討した。 プログラム前後の平均値(SD)は、RAS-Jは-9.8(14.1)から-2.9(13.5)に上昇し、有意にアサーティブな態度に変化した。IASは2.2(13.4)から3.6(13.7)、IEPSは61.3(9.4)から63.4(10.7)に変化したが有意差は認められなかった。RAS-J とIAS間には有意な相関関係が、またRAS-J及びIASとIEPS下位尺度「他職種との協力」間には相関関係が認められた。また、自由記述から本プログラムは参加者に「自身や他者との関わり方の振り返り」及び「チーム医療においてアサーティブな態度の必要性の意識化」を促した。 本プログラムの参加者は、医療場面より日常場面において他者とのコミュニケーションがノンアサーティブである傾向があった。本プログラムは、他職種との関わり方を振り返り、その重要性を理解する効果があることが示唆された。
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