有害事象自発報告データベースを用いて、アミオダロン塩酸塩(アミオダロン)による非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発現リスクを調査した。アミオダロンでは、NASHの有害事象シグナルが検出され、アミオダロン服用患者ではNASHの発現リスクが高いことを明らかにした。さらに、NASHモデルマウスの肝臓では、薬物代謝酵素と胆汁輸送に関連するトランスポーターの発現が低下していることを明らかにした。NASHでは肝臓での薬物代謝機能の低下に加え、胆汁の循環障害が生じている可能性が示唆された。また、このメカニズムとして小腸粘膜恒常性の低下が一部関与している可能性を明らかにした。
|