てんかん患者25,419名を対象とした大規模コホートデータを構築した.本コホートにおいて重篤な低ナトリウム血症453例,血小板減少症516例,汎血球減少症171例,重篤な肝障害316例を認めた.血清ナトリウム値は併用抗てんかん薬数が増加するほど有意に低下した.また,カルバマゼピンとバルプロ酸を同時に併用することで重篤な低ナトリウム血症の発症が17倍に上昇し,抗精神病薬の併用によってさらに4.3倍上昇した.抗てんかん薬の多剤併用で重篤な血小板減少症の発症リスクが3.4倍に上昇した.さらにバルプロ酸およびルフィナマイドの併用によって血小板減少症の発症リスクはそれぞれ1.7倍,4.5倍に上昇した.
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