研究課題
基盤研究(C)
本研究は2型糖尿病患者でGLP-1製剤による治療での心血管イベントに対する有用性を刺激伝導系への作用を中心に検討した。心磁図はGLP-1製剤投与前、投与24週後で施行し、解析検討を行った。各種パラメーターの解析検討を行うも、GLP-1製剤投与前後で明らかな変化は認められなかった。今回の研究では、GLP-1製剤治療で、心磁図を用いて刺激伝導系への作用を検討したが、心血管イベント抑制に関する機序の解明には至らなかったが、糖尿病患者の心血管イベント抑制は重要な課題である。
内分泌代謝
GLP-1製剤は膵β細胞に発現するGLP-1受容体に作用してインスリン分泌を促進し血糖降下作用を示す。GLP-1には膵外作用があり、心保護作用も報告されている。一方、心不全のリスク因子である心拍数の上昇作用についても知られているが、その機序はまだ明らかにされていない。今回の研究では、GLP-1製剤治療で、心磁図を用いて刺激伝導系への作用を検討したが、心血管イベント抑制に関する機序の解明には至らなかったが、増加する糖尿病患者の心血管イベント抑制の機序の解明は医療および社会的意義を有する。