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2017 年度 実施状況報告書

大脳の組織形成に関与するマイクロRNAが調節する分子の探究

研究課題

研究課題/領域番号 17K08491
研究機関島根大学

研究代表者

橋本 龍樹  島根大学, 医学部, 教授 (90252907)

研究分担者 大谷 浩  島根大学, 医学部, 教授 (20160533)
松本 暁洋  島根大学, 医学部, 助教 (70346378)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード中枢神経系 / 神経幹細胞 / マイクロRNA
研究実績の概要

平成29年度は、マウス胎仔大脳由来の単離した神経芽細胞の培養方法を確立する研究を行った。Applied Biological Materials社からマウス神経幹細胞を購入し、培養実験を行った。培養途中に真菌によるコンタミネーションが発生し、その原因を追究するために多くの時間と労力を費やした。培養液や細胞分離液など培養に使った物品を1つずつ汚染している物品を探索した。その結果、購入時点から神経幹細胞が汚染されていた可能性が濃厚になった。そのため、現在では、他社であるCell Application 社からマウス神経幹細胞を購入し、培養方法の確立に努力している。今後予定しているマイクロRNAの神経幹細胞への導入し、それによって誘導されるRNA発現量の変化を探索するマイクロアレイ法による解析には、1検体当たり10の7乗個の細胞由来のRNAを必要とする。これまでの研究により、神経幹細胞の分化に関与しているマイクロRNAについて、妊娠12日から15日の間において、大脳で最も発現量が増加したmiRNAはlet7b-5pであり、同様に最も発現量が減少したmiR409-3pあることが分かっている。そのため、マイクロRNAの発現量を抑制する2本鎖のlet7b-5pと過剰発現状態を起こさせる1本鎖のmiR409-3pとコントロール実験用のマイクロRNAを導入した処理群において、各3検体を解析する予定であり、合計9検体を解析するためには10の8から9乗個の細胞が必要となると予測している。そのためにマウス神経幹細胞の分化を抑制し、未分化な状態を維持したまま神経幹細胞を大量に増やす必要がある。29年度中にすでに神経幹細胞へ導入するための2本鎖のlet7b-5pと1本鎖のmiR409-3pは用意した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

海外手配したマウス胎仔大脳由来の神経幹細胞の入手に時間がかかり、その上培養細胞に酵母菌を含む真菌によるコンタミネーションが発生しため、その原因追及に時間がかかり、その結果、出荷時から汚染の可能性が高いことが分かった。このように、神経幹細胞の培養の課程で時間がかかったため、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

すでにCell Application 社からマウス神経幹細胞を購入し、培養方法の確立に着手しており、平成29年度に予定していた実験は、今年度前半には終了する予定である。平成30年度に予定している2本鎖let7b-5pとmiR409-3pを神経芽細胞にエレクトロポレーション法により導入し、マイクロアレイ法により発現量が最も変化したmRNAを同定した結果を元に、それらのmRNAの大脳における発現部位を妊娠15日、18日、生後2日の正常マウス胎仔および新生児においてin situ hybridization法によって同定する。

次年度使用額が生じた理由

神経幹細胞の培養が真菌によるコンタミネーションが発生したため、マイクロRNAを導入した神経幹細胞のmRNAの発現量の変化を解析するために予定していた、委託解析であるマイクロアレイ法による解析を発注することができなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウス胎仔期の大脳の組織形成におけるmiR409-3pの役割について2017

    • 著者名/発表者名
      橋本龍樹,松本暁洋,大谷博
    • 学会等名
      日本神経科学会

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公開日: 2018-12-17  

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