血管形成は胚発生において基盤を担うと考えられ、Sry遺伝子依存的に性的二型を示すマウス生殖腺においては、雄特有、あるいは雌特有の血管構造が構築されることがその形態形成に必要不可欠である。一方で生殖腺に隣接し、アンドロゲン依存的雄性化を示す中腎領域における血管構造の性差の有無、そしてその機能については、ほとんど報告されていなかった。本研究によって、中腎領域における初期の性的二型とその起源が明らかになるとともに、二次的な雄化に必要なアンドロゲンの伝達(循環)経路の血管形成における特性に関しても明らかとなりつつあり、解剖学、発生学分野に貢献するものであると考える。
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