オートファジーは細胞内の大規模な分解系である。LC3はオートファゴソーム膜上に局在することから、オートファジーのマーカータンパクとして知られている。LC3は脂質代謝にも関与することから、本研究ではLC3ノックアウトマウスを用いて、脂質代謝に関与する機構を明らかにすることを目的とした。LC3ノックアウトマウスは、高脂肪食を与えると脂肪組織の形成が抑制され、初代線維芽細胞を脂肪細胞へ分化させると、脂肪滴形成が抑制された。オートファジー亢進モデルであるカテプシンD欠損マウスと交配させてもオートファジーが抑制されなかったことから、LC3が他の分子で代償されている可能性が示唆された。
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