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2019 年度 実績報告書

微量アミン関連受容体は脳血管に影響を及ぼすのか?-脳細動脈を用いた形態機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17K08516
研究機関岩手医科大学

研究代表者

齋野 朝幸  岩手医科大学, 医学部, 教授 (40305991)

研究分担者 松浦 誠  岩手医科大学, 薬学部, 特任教授 (00405846)
佐藤 洋一  岩手医科大学, 医学部, 教授 (40118253) [辞退]
横山 拓矢  岩手医科大学, 医学部, 講師 (70772094)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード微量アミン受容体 / 脳細動脈 / カルシウムイメージング
研究実績の概要

生体アミンと共に分泌されると考えられている微量アミン(trace amine : TA)は、各種脳神経疾患に関係しているとのことで近年注目されている。が、脳神経疾患の発現や増悪に重要な役割を果たすと考えられている細動脈における、TA及びTA 関連受容体(TAAR)の詳細については現在までよくわかっていない。我々はTAARに着目し、組織学的形態を保ったラット脳細動脈におけるTA受容体の反応性を細胞内Ca2+濃度([Ca2+]i)変動を基に解析・検討した。TAARの発現についてRT-PCRを用いて確認したところ、同定されているほぼ全ての受容体の発現が確認できた。その中で発現の強いTAAR1に着目した。TAAR1 agonistの刺激薬であるtyramine, phenylethylamine, octopamine等の反応を確認したが、それぞれ[Ca2+]i上昇を認めなかった。これに対し、同じTAAR1agonistである3-iodothyronamine(3-IT)やtryptamine添加にて[Ca2+]i上昇を認めた。この結果に対し、TAAR agonistの種類によって細胞内情報伝達系に及ぼす種類が異なり、TAARがそれ自身に加え、他の受容体も修飾しそれを刺激して反応していることが示唆された。TryptamineはTAAR以外に5-HT受容体にも働くことが示唆されている。3-ITについての詳細は不明であるため、以後の実験を[Ca2+]i上昇を認めた3-ITに着目して行うこととした。細胞外のCa2+除去でも[Ca2+]i上昇反応が認められ、細胞内ストアからのCa2+放出がメインの受容体であると思われる。これは今までもある程度考察されていた結果である。細胞外からのCa2+流入についても大きく2種類に分けられるが、詳しい細胞外Ca2+流入のメカニズムについて検討した。が、最終的な結論を得ることはできなかった。さらなる受容体の違いについて考察する必要がある。研究期間中に詳細について報告することを試みたが、実験は完全には終了できず、今後も引き続き研究を継続して報告に持っていきたい。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Vesicular nucleotide transporter-immunoreactive type I cells associated with P2X3-immunoreactive nerve endings in the rat carotid body.2020

    • 著者名/発表者名
      Yokoyama T, Yamamoto Y, Hirakawa M, Kato K, Saino T.
    • 雑誌名

      J Comp Neurol.

      巻: 528 ページ: 1486-1501

    • DOI

      10.1002/cne.24837.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マウス耳下腺細胞でMLCKは細胞内カルシウム流入過程のcapacitative calcium entry, non- capacitative calcium entryを相反する形で制御する2020

    • 著者名/発表者名
      齋野朝幸、熊谷美保、佐藤洋一
    • 雑誌名

      岩手医科大学歯学雑誌

      巻: 45 ページ: in press

    • 査読あり
  • [学会発表] ラット副腎髄質細胞内在性のセロトニンによる細胞内Ca2+濃度上昇の抑制的調整2020

    • 著者名/発表者名
      横山拓矢、平川正人、齋野朝幸
    • 学会等名
      第125回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] ラット胃幽門前庭に局在するP2X3陽性神経終末の起始神経節の同定2020

    • 著者名/発表者名
      平川正人、横山拓矢、齋野朝幸
    • 学会等名
      第125回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] ラット大唾液腺における塩素イオン輸送関連分子の特異的局在。2019

    • 著者名/発表者名
      横山拓矢、平川正人、齋野朝幸
    • 学会等名
      日本解剖学会第65回東北・北海道連合支部学術集会
  • [学会発表] ラット胃幽門前庭のP2X3陽性神経終末に局在する小胞グルタミン酸輸送体VGLUT22019

    • 著者名/発表者名
      平川正人、横山拓矢、齋野朝幸
    • 学会等名
      日本解剖学会第65回東北・北海道連合支部学術集会
  • [学会発表] ラット気管における刷子細胞の形態。2019

    • 著者名/発表者名
      大越魁、横山拓矢、齋野朝幸、中牟田信明、山本欣郎
    • 学会等名
      第162回日本獣医学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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