「脳セロトニン機能がDCM疾患表現型に影響する可能性がある」というのは以前の薬理学的研究(Li et al. J Mol Cell Cardiol, 2012)から導いた我々独自の仮説である。本研究は、近交系マウスに存在する活性の異なるセロトニン合成律速酵素Tph2の遺伝子多型を利用してこの仮説をさらに支持する新たな科学的証拠を提供するものである。本研究の成果は心不全および心臓突然死の精神的な面からの予防法開発や心理的ストレスが心疾患を誘発するメカニズムの解明などに役立つものであると期待される。
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