軟骨原基が形成される時期は間葉系組織中に血管の侵入はないことから、軟骨原基の形態形成関連因子を産生しているのは軟骨原基周囲の間葉系細胞であると考えられる。胎生期の軟骨原基および周囲に存在する間葉系細胞の可視化をおこなった結果、軟骨原基の発現が部位ごとに異なることが分かった。また、組織学的観察により軟骨原基と周囲の細胞群の境界面にPDGFRα陽性細胞の局在が明らかとなり、成長因子であるPDGFの関与が示唆された。三次元的解析から軟骨を可視化できることができ、今後の免疫染色を併用した形態形成因子の局在解明に関する知見が得られた。
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