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2022 年度 研究成果報告書

精嚢の粘膜依存性収縮機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17K08553
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 生理学一般
研究機関久留米大学

研究代表者

武谷 三恵  久留米大学, 医学部, 准教授 (30289433)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード精嚢 / 自動能 / 粘膜 / PDGFRα陽性間質細胞 / 平滑筋 / 細胞内カルシウムストア / L型カルシウムチャネル / ギャップ結合
研究成果の概要

既知の管腔臓器の自発収縮のペースメーカーの多くは筋層に分布する。しかしモルモット精嚢の収縮を生み出す平滑筋の自発電気及びCa2+活動の発生には粘膜組織の付着が不可欠なため、自動能の起源は粘膜に在ると示唆される。本研究では、血小板由来成長因子αを発現する上皮下間質細胞(SIC)が精嚢平滑筋の自発活動を駆動することを見出した。SICの自発的な同期性Ca2+振動と電気的スローウエーブは、粘膜に付着する精嚢平滑筋のCa2+振動と同期していた。細胞内に注入した色素の拡散所見から、SICと平滑筋間の機能的合胞体の形成が示唆された。SICの自発電気活動の伝導により精嚢平滑筋の興奮・収縮が起こると考えられる。

自由記述の分野

平滑筋生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

精嚢は、体内受精の成立に不可欠な成分を分泌する男性生殖器であり、射精期には交感神経活動により収縮することが知られている。本研究で明らかにした精嚢の新たな収縮制御機構は、非射精期に自発収縮をもたらし混和作用による精漿の質の維持に寄与すると考えられ、精嚢の分泌・駆出機能を改善させる不妊治療の開発に繋がる知見となりうる。
また、多くの平滑筋管腔臓器に備わる自発収縮能は、生理機能や病態形成に関与している。消化管では平滑筋の興奮を抑制することで知られるPDGFRα陽性間質細胞が、精嚢では自発収縮のペースメーカーとして機能するという新たな知見は、各種平滑筋組織における収縮制御機構の解明への一助となりうる。

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公開日: 2024-01-30  

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