研究課題/領域番号 |
17K08579
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
松本 孝朗 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (60199875)
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研究分担者 |
山下 直之 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 助教 (70800738)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 熱中症対策 / マラソン / テニス / 体育・スポーツ / WBGT(湿球黒球温度) / オリンピック / 夏季イベント / 屋根付き運動スペース |
研究成果の概要 |
酷暑下での2020東京オリンピックのマラソンをより安全に実施するため、コース1km毎に小型WBGT計を設置し、1分毎の気温、相対湿度、黒球温度、WBGTを実測し、「WBGT(時間×位置)マッピング」を作成した。このデータを根拠にマラソンスタート時刻の7時から5時半への繰り上げを提言した。その結果、陸連から6時スタートが示され、さらに世界陸連から提案により札幌での開催につながった。また、屋内外テニスコートのWBGT比較から屋根の日射遮蔽によるWBGT低減効果を実証、さらには野球場のWBGTを実測し、夏季スポーツイベントの安全な実施に向けた基礎資料を提供した。
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自由記述の分野 |
環境生理学、運動生理学、温熱生理学、スポーツ医学、内科学、内分泌学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
WBGTを実測することで、それぞれの実際の運動の現場の暑さを正しく評価できる。屋内外のテニスコートのWBGT実測からは屋根による日射遮蔽が大きくWBGTを低減することが示された。従来型の体育館は閉鎖型であるため通風が悪いが、屋根付きテニスコートは側壁が開放型であり通風にも優れる。温暖化の更なる進行が予想される我が国において、今後、夏季の体育・スポーツ活動をより安全に行うための方策として、屋根付きの運動スペースの拡大を提案するものである。小中学校の運動場に、屋根付きで「側壁のない」運動スペースを建設することを提案したい。
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